【日本航空】国際線就航70周年~コロナ禍の試練をくぐり抜け、どう羽ばたくのか|ビジネスパーソンのための占星術

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JALは今年2月に国際線就航70年を迎える(羽田空港で)

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。

まずは先月12月13日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。

前回の記事で、根本的なところで平和な雰囲気が流れるものの、「判断ミスや直感が外れるなど、思いも寄らないミス」の発生や「大きなプロジェクトになるほど大きな事件へと発展する」ということを示唆していました。

日本においては1月1日に能登半島地震、そして1月2日には日本航空516便と海上保安庁機の衝突事故と立て続けに起きており、不安な年始を感じている方も多いでしょう。

そんな状況での1月新月からの星の影響を見てみましょう。

世の中の常識を変える出来事も

新月は1月11日20:57です。

1月4日から火星が経済を意味する山羊座に入り太陽も山羊座にある事から、2月の新月までは世界中でビジネスの大きな発展を期待しやすい傾向が出てきます。

1月11日の新月のホロスコープを見ていると、AI(人工知能)の発展は日進月歩ですが、さらなる最先端な技術やサービスの拡大も起きやすい傾向が見て取れます。

このように主にビジネス面でかなりポジティブな1ヶ月であることが予想出来ますが、注意点としては情報を意味する水星に対し、惑わす天体の海王星がネガティブな繋がりを持っています。

このような時はフェイクニュースが流れたり、逆に重要なニュースが隠されるなど、情報にまつわるネガティブな状況が発生しやすいです。

昨月から続いていた水星逆行も1月2日で順行に変わっていますから、コミュニケーションエラーの可能性はだいぶ減ったと思いますが、海王星の影響が懸念されますので引き続き情報の扱いには気をつけてください。

1月21日には太陽が冥王星と伴って、水瓶座に入ります。

冥王星はホロスコープにおいては全ての天体で最も影響力が強いとされていて、その天体が改めて水瓶座に入るこの時期は時代の大きな変化に繋がるイベントが起きることが多いです。

特に水瓶座は「最先端や革命」を意味しますから、世の中の常識が変わっていくような出来事や未来を感じる発表が起きやすいなどの影響が出そうです。

ただ水瓶座には「革命」という意味があり、冥王星も「根底から変容させる」という意味を持ちますので、時代の変化が強引な形で表現される可能性もゼロではなく、地震やテロ、紛争などにまだまだ警戒心は持っていたい時期になります。

【企業ピックアップ】日本航空(JAL)

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。

今回は日本航空(JAL)(1951年8月1日設立)をピックアップしました。JALは今年2月に、国際線就航70周年の節目を迎えます。

偶然、1月2日の日本航空516便と海上保安庁機の衝突事故と本記事の内容が重なりました。お亡くなりになられた海上保安庁の関係者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

戦後の混乱がまだ残る時代、日本が国際社会への復帰を目指す中、JALは世界に飛び立った。

JALは設立3年後の1954年2月2日、東京~ホノルル~サンフランシスコ線を開設し、日本の航空会社として初めて国際線の定期便を運航しました。戦後日本の国際社会への復帰の象徴として、世界への架け橋となりました。日本を代表する航空会社として、ナショナルフラッグキャリアの名を欲しいままにしてきました。

しかし、2000年代に経営不振に陥り、2010年に破綻に追い込まれました。

その後、政府支援と経営改革により2012年9月に再上場を果たし、多くの路線や機材を削減しつつも、利益率や顧客満足度の向上に努めています。

コロナ後の航空業界において、JALは復活の兆しを見せており、今後も国際航空業界での存在感を高めていくことができるのか、今後のJALを西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。

ネガティブからポジティブに転換

最初にJALの企業傾向を占星術で見てみます。

ホロスコープ(天体配置)を見ると、企業の発展を意味する太陽が獅子座にあり、他の天体との繋がりがありません。

獅子座はノリの良い性質と勢いの良さが特徴です。その特徴が投資に向けば大胆な資金の使い方になるし、ある時は人件費の過剰へと進みます。

同社は2000年代頃から経営不振に陥りましたが、その理由に、「人件費が高すぎた」「親方日の丸の意識が強かった」「赤字路線が多かった」「投資に失敗した」という4つの要因が挙げられます。

このような企業体質はホロスコープを見るとまさにその通りな内容で、太陽が他の天体との繋がりがない場合、獅子座の持つ意味はさらに強調されます。つまり暴走的に突き進んでしまう傾向があるのです。

日本全体の景気が良いときは豪快で頼もしさすら感じる親分気質を発揮できますが、巧みなブレーキと柔軟な変化を求められるリーマンショック後のような不景気にはマイナスとして出やすい傾向があります。

またJALは労働組合が強いことでも有名でしたが、従業員を意味する月に重なるように、攻撃性の火星と革命の天王星が影響しています。

同社のストライキは度々問題になっていましたが、この辺りも如実に表現されているホロスコープです。

ここまで比較的同社のネガティブな視点でお伝えしましたが、当然ホロスコープは転じてポジティブに変化させることも可能です。

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏(京セラ創業者)がJALの経営再建を主導し、同社のネガティブに出ていた影響を可能な限りポジティブへと転換したことで、奇跡の復活を遂げました。

太陽の猪突猛進さをポジティブに活用すれば目標を絶対に実現する「突破力」へと転換されますし、従業員の強い反発心も「革新的な精神」へと転換すれば、新しい方向性や変化に対し肯定的になることができます。

コロナの大不況を乗り越えさらに業績を上げていることから、同社のホロスコープのネガティブポイントをコントロール出来ており、ナショナルフラッグキャリアとしての活躍に期待が持てます。

サターンリターンによる試練

ではこれからJALの今後の流れを見てみようと思います。

JALが経営破綻をした2010年の時期をホロスコープで見てみますと、やはりサタンリターン(土星回帰)の時期とちょうど重なっていました。

これまでも沢山の企業の試練と思えるイベントが発生したときはサタンリターンの時期と一致することが幾度となくありましたが、同社も御多分に漏れずサタンリターンによる試練に立たされることになりました。

サタンリターンはその企業にとってのウィークポイントを洗い出し、それを改善する事を強いてくる時期と考えても良いでしょう。

そのウィークポイントの内容が悪いほどにサタンリターンが引き起こすイベントはより大きな試練を与えてきます。

経営破綻に際し、民事再生よりもさらに上の会社更生法が適用されたことからも分かるとおり、同社の経営スタイルはかなりずさんであったことが伺えます。

ただサタンリターンは改善を求めるエネルギーですから、まさにホロスコープ通りに問題点を克服する機会になりました。コロナ禍の局面では、それまで着実に経営で知られた全日本空輸(ANA)の方が窮地に立たされることになったことを考えると、サタンリターンによる改善はJALにとってなくてはならないイベントだったといえます。

また2022年からサタンリターンの元凶である土星に対し、絶大な回復力を意味する冥王星がポジティブに影響していることから、同社にとっての苦難の時期は完全に乗り越えたと考えても良い状況です。

このポジティブな影響は2024年末迄続きます。

2026年以降、安定期を迎えるか

そんな中、2024年1月2日に衝突事故が発生しました。この時期のホロスコープでは、ちょうど同社の土星に対し攻撃性を意味する火星がネガティブに繋がっていました。

このことから、同社にとって、何らかの大きなイベントが発生するときは土星に対し、他の天体が影響したときである可能性が強いのです。

同社の土星が次に強く影響する時期は、24年3月頃から始まります。土星に対し惑わす海王星が対向することから予想外の問題が発生しやすく、またその原因がイマイチ分からないということが起きるかもしれません。

そして荒唐無稽なビジョンを掲げる可能性も出やすく、これらの影響は2026年まで続きますので、同社の動向を注視しておく必要があるでしょう。

この2026年までの影響を抜ければ、それ以降はこれほど難しい星の影響がなくなりますので、かなり安定してくるかと思います。

奇跡の復活を遂げたJALですが、あともう数年は気の抜けない状況が続きそうです。

※次回公開予定は2月9日です。